Excelで設定した四則演算(+−×÷)の数式や 【SUM】や【AVERAGE】などの関数、他シート参照の数式をKANNAレポートでもそのままご利用いただけます。Excelのインポートができない場合はこちらをご参照ください。
※KANNAで四則演算や関数をご利用になられたい場合、先にExcelで数式を設定する必要がございます。
関数とは?▶︎ 計算を自動で行うためにExcelに用意されている特殊な数式のこと
他シートの参照とは?▶ あるシートに入力した内容を同じExcel内の他のシートに自動で反映させること
四則演算 / 関数
KANNA上で使用できる四則演算/関数は以下の通りです。
特に関数につきましては、現段階で本記事に記載している関数のみ、ご活用いただくことができます。
四則演算
・足し算
《公式》
=セル1+セル2
・引き算
《公式》
=セル1-セル2
・掛け算
《公式》
=セル1*セル2
・割り算
《公式》
=セル1/セル2
関数
・SUM関数
SUM関数は、指定したセル範囲の数値をすべて合計するために使用する関数です。
《公式》
= SUM ( セル1,セル2 )
こちらの式では、指定したセル(例えば「セル1」から「セル2」まで)の範囲内にある数値の合計値が表示されます。
・IF関数
IF関数は、最初に設定した条件をもとに、「もし〇〇なら△△、そうでなければ□□」という形で自動的に判別して結果を表示するために使用する関数です。
《公式》
=IF( セル1 > 60 ," 合格 " , " 不合格 " )
こちらの式では、「セル1」の値が60より大きい場合、「合格」が表示されます。逆に、セル1が60以下の場合は「不合格」が表示されます。
・AND関数
AND関数は、複数の条件がすべて満たされているかどうかを確認するための関数です。
《公式》
=AND( セル1 > 50 ,セル2 < 40 )
こちらの式では「セル1」が50より大きく、かつ「セル2」が40より小さいという条件を満たしていると、【TRUE】が表示されます。どちらか一方でも条件を満たしていない場合は【FALSE】が表示されます。
・AVERAGE関数
AVERGE関数は、指定した範囲の数値の平均を計算するために使用する関数です。たとえば、複数の数値が入力されているセルを選択して、その平均値を求めたい場合に利用します。
※ 0も平均の計算に含まれるためご注意ください。
《公式》
=AVERAGE(セル1 , セル2)
こちらの式では、指定したセル(今回は「セル1」から「セル2」)の範囲にある数値の平均が表示されます。範囲内に0が含まれている場合も、平均値に影響を与えますのでご注意ください。
・ROUND関数
ROUND関数は、セルの値を四捨五入するために使用する関数です。ROUND関数の「カンマ ( , )」以降の数字で、表示したい小数点の位置を指定します。
※ カンマ以降の数字が正の数の場合、小数点以下を四捨五入します
※ カンマ以降の数字が負の数の場合、整数部分(小数点より前)を四捨五入します
《公式》
=ROUND( 123.45 , 1 )
※ 赤文字部分は表示したい小数点以下の桁数を指定する場所です。
青文字部分は、四捨五入される値です。
こちらの式では、小数第1位まで表示され、「123.5」と表示されます。
・ISBLANK関数
ISBLANK関数は、指定した範囲のセルが空白かどうかを確認する際に使用する関数です。空白とは、セルに何も入力されていない状態のことを指します。
《公式》
=ISBLANK( セル1 )
こちらの式では、【セル1】が空白の場合、TRUEが表示され、セルに何かしらの値(文字、数値など)が入力されている場合はFALSEが表示されます。
・MAX関数
MAX関数は、指定したセルの範囲内で最も大きな値を求めるために使用する関数です。数値の範囲を指定すると、その中で最大の数値を返します。
《公式》
=MAX ( セル1 , セル2 , セル3 )
こちらの式では、例えば「セル1に4」、「セル2に3」、「セル3に6」という数値が入力されている場合、「セル3の6」が最大値となり、6が表示されます。
なお、範囲を指定することもでき、例えば「=MAX(セル1:セル3)」のように記述すれば、セル1からセル3までの範囲内の最大値が表示されます。
・MIN関数
MIN関数は、指定したセルの範囲内で最も小さな値を求めるために使用する関数です。数値の範囲を指定すると、その中で最小の数値を返します。
《公式》
=MIN( セル1 , セル2 , セル3 )
こちらの式では、例えば「セル1に4」、「セル2に3」、「セル3に6」という数値が入力されている場合、「セル2の3」が最小値となり、3が表示されます。
また、範囲を指定することもでき、例えば「=MIN(セル1:セル3)」のように記述すれば、セル1からセル3までの範囲内の最小値が表示されます。
・COUNT関数
COUNT関数は、指定したセル範囲内で数値が入力されているセルの数をカウントする関数です。空白のセルや、数値以外のデータ(文字列など)はカウントされません。
《公式》
=COUNT( セル1 , セル2 )
こちらの式では、例えば「セル1」に「5」、「セル2」に「3」が入力されている場合、表示される値は「2」となります。つまり、数値が入力されているセルが2つあるため、結果は「2」になります。
Excelで数式を設定する
今回は四則演算の足し算を例に活用方法をご紹介致します。同じように関数もご利用できますので、ぜひご活用ください。
※KANNAで四則演算や関数をご利用になられたい場合は、先にExcelで数式を設定する必要がございます。
1. KANNAレポートに取り込むExcelを開き、計算結果を表示させたいセルをクリック
2. 数式を入力する
画像では、足し算の数式を設定
G30(青セル)+I30(赤セル)
3. ファイルを保存して完了
Excelでの数式設定は完了です。
②KANNAレポートでの数式設定
1. 【設定】から【帳票設定】を選択
2.【+テンプレート登録】をクリック
3. 【ファイルを選択する】をクリックし、数式設定したExcelファイルを選択
ドラッグ&ドロップでファイルを挿入していただくことも可能です。
4. 数式参照セルの入力項目を【数値】に設定し、右上の【保存して次へ】をクリック
画像の場合、【数式を入力する】で参照セルになっているG30、I30を【数値】に設定
5. 公開ボタンをクリックし、完了
※作成完了後は非公開の状態です。
帳票作成時に、設定した数式をご利用いただけます。
他シート参照
①Excelで他シート参照の設定をする
1. KANNAレポートに取り込む Excel を開き、他シートの内容を参照させたいセルをクリック
2. 数式を入力する
参照先にしたいセルへ数式を入力します。
※他シート参照数式の公式:=「参照したいシート名」!「参照したいセル」(記号と数字は半角)
例として以下の画像は、【参照シート】のセルB2に入力された内容を【工事完了報告書】シートのセルC18に参照させる設定となりますので、【工事完了報告書】シートのセルC18には『=参照シート!B2』と入力します。
【参照先シート】
【参照元シート】
3. ファイルを保存して完了
Excelでの数式設定は完了となります。
②KANNAレポートでの数式設定
1. 【設定】から【帳票設定】をクリック
2. 【+テンプレート登録】をクリック
3.【ファイルを選択する】をクリックし、数式設定したExcelファイルを選択
ドラッグ&ドロップでファイルを挿入していただくことも可能です。
4. 参照先のセルへ入力項目を設定し、【保存する】をクリック
※参照可能な入力項目は「文字列(1行)」「文字列(複数行)」、「数値」「ドロップダウン」「日付」「日時」
5. 入力項目の設定後、【保存して閉じる】をクリック
6. 公開ボタンをクリックし、完了
※作成完了後は非公開の状態です
○設定後の操作動画
注意点①(対応外の数式や関数)
四則演算以外の数式は現在KANNAレポートでは対応していないため、四則演算以外の数式をExcelで設定した状態でKANNAレポートに取り込んだ場合、【#UNSUPPORTED】や【サポートしていない数式】としてエラーが表示されます。
※SUM関数以外の関数を設定した場合も同様です。
一方で、帳票作成後にKANNAから出力したExcelでは関数が有効のため、数式が表示されます。
例:DATE関数(日付)
帳票作成時のエラー画面→KANNAから出力したExcel画面
注意点②(帳票作成時)
数式にエラーがある場合は【#ERROR】と表示されます。
例:ゼロ除算(2÷0)によるエラー画面
注意点③(数式設定時)
Excelで数式が参照しているセルに数値以外(文字や画像)が入力された状態で、KANNAに取り込むと、帳票作成時に計算結果が0の状態で表示されてしまいます。
KANNAに取り込む前に、数式参照セルに何も入力されていないことをご確認ください。
画像の場合、赤枠のセル(G30,I30のセル)